2021年9月片頭痛治療薬 (注射による予防療法) を開始しました

片頭痛治療薬 (注射による予防療法) を開始しました     2021.09 脳神経外科外来


片頭痛には、痛みを和らげたり、頻度を少なくするための予防薬があります。

ロキソニン、バファリン、その他いろんな種類の鎮痛薬が市販されていますが、鎮痛薬ばかりを頻用すると「薬物乱用頭痛(MOH:Medication Overuse Headache)」という状態になってしまうことがあり、余計に頭痛頻度がふえてしまいます。そして、薬物乱用頭痛は、市販の鎮痛薬のみではなく、トリプタン製剤など片頭痛専用の頓服薬でも1種類の薬の使用頻度が多ければ起こってしまうことがあります。

そうならないように、予防薬をつかって、頭痛の頻度を減らすことが推奨されています。

片頭痛で、頻度が多い方、日常生活に支障のある方は一度治療相談のために受診してみてください。

この度、注射薬の片頭痛の治療(予防療法)が行えるようになりました。

片頭痛は、何らかの刺激によって、三叉神経からある神経伝達物質が出されて、脳内の血管などに作用することにより起こると言われています。
発作がひどいと日常生活に支障をきたし、横にならざるを得ない方もいます。
この注射は、その痛みを伝える神経伝達物質と結合して働きを抑え、頭痛発作を起こさせないようにする効果があります。

<注射による治療効果>
 ●片頭痛発作時を出来るだけ起こさないようにする予防効果
 ●発作が起きた時に、飲むお薬の効果を高める

 ●発作による日常生活への支障を減らす

<投与方法>
注射薬の種類によって投与方法は異なりますが、約1ヶ月に1回継続して注射を行うことにより、その効果を持続させます。
投与方法については、通院できる日程などを考慮し、医師と相談の上、決めていきます。

服薬のみよりも、かなり効果が感じられた!という患者様が多いです。

頭痛頻度が1ヶ月に7,8日以上もあるなど、頻度が多いという方は一度脳神経外科を受診してみてください。